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王子様のプロポーズ 〜ST 編〜

第7章 フィリップへ





百合根:「どうします?一応ゼンさんに普通のホテル取って貰いましたけど・・」


翔:「キャップはお城に泊まりたければ泊まれば良いんじゃない?僕はホテルに泊まる」


この言葉にウィル王子が一瞬渋い顔になったのを百合根は見逃さなかった。


彼は翔にダンスを申し込んだぐらいだからきっとお城に滞在して欲しいに決まっている。


しかし潔癖性の裏返しが煌びやかなお城に泊まる事事態、翔にとっては苦痛なのだ。


お城に暮らす王子達には理解し難い悩みかもしれない。




百合根はどうしたもんかと悩んでいるとウィル王子が翔に哀しげな表情で話し掛ける。


ウィル:「残念だ・・折角君を我が城に招待出来ると思って楽しみにしていたのに・・」


翔:「ウィル王子、僕だって好きでこんな体質になったんじゃないんだよ?」


ウィル:「君が城に滞在したくない理由は客室だろ?昨夜見させて貰った書庫の部屋の様な場所ならばうちにも用意出来る。それにノーブル様の客人に一般のホテルに態々泊まらせるのはフィリップのプライドに関わる。」



翔:「そう・・」


翔は半ば諦めモードで窓を向いてしまった。


これ以上言い合いが面倒になったんだろう。




暫くして車はフィリップ城に到着した。



百合根:「うわ〜此処のお城も立派ですねー」


翔:「・・・・」


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