第1章 ノーブルミッシェル城へようこそ
ゼン:「あの・・本当にこの様な所でよろしいのでしょうか?」
百合根:「どうです?翔さん」
翔:「さっきの部屋より断然良いよ!」
ゼン:「ではベッドをこちらにお運び致しましょう」
翔:「あ、構わないよ。そこのソファで寝れるし」
ゼン:「そういう訳には参りません。少し狭くなりますがこちらに直ぐにご用意させて頂きます。」
丁寧に一礼すると直ぐに出て行った。
百合根は青山 翔の抱える秩序恐怖症などの病についてゼンに伝え綺麗なゲストルームでは無く倉庫の様な乱雑な場所は無いか尋ねた。
そこで案内されたのは書庫だった。
本棚に収まり切らない本が山となって置かれている。
少し埃っぽいが掃除はされており翔好みにはまだまだ遠いが綺麗過ぎる街並みと城、そして綺麗過ぎる部屋に比べたら幾分かマシだった。
それに書庫には机も椅子もソファもある。
広すぎず少し薄暗い部屋がとても彼には居心地が良かった。