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王子様のプロポーズ 〜ST 編〜

第6章 新たな人生



翔:「キャップこれどうしよう?」


百合根:「翔さんが貰ったんですから翔さんが必要な時に連絡したら良いですよ。確かアルタリアの方でしたよね?アルタリアの捜査も混じってましたからきっと彼らの協力が必要になります。」


翔:「えー!それじゃあ、僕が連絡するの〜?」


百合根:「それぐらいもう平気でしょ?」


翔:「・・・・」




不満そうな表情の翔をそのままにして百合根はエル・グレコの待つ部屋に向かった。




面会の部屋に行くとそこも豪華な装飾品が飾られた部屋だった。


高級なソファに2人の男性が座っている。


1人は高齢で白髪、身なりはきちんとした高級スーツを着ているが少しぽっちゃりした体型だった。


おそらくその男性がエル・グレコの様だ。


もう1人は少し若いが50代半ばの男性で少し強面で頑固そうな男性だった。


彼はバラバラ殺人の被害者の女性と交際していた男性の父親らしい。


名前はホゼア・ハーラン。因みに息子の名前はジャック。


ウィル:「態々来て頂いてすみません。」


エド:「突然の呼び出しにご迷惑をお掛けし申し訳ない」


グレコ:「いえ、王子のお呼びならば何処へでも駆け付けますとも。」


百合根はこの言葉に王子というだけでそれだけで画家1人を手懐けてしまう力がある事をその場で目にし、日本には無い世界を目の当たりにした。


ホゼア:「それで我々を態々お呼びした理由をお聞かせ願いますか?」


おや?と百合根は思った。


グレコとはまた違う雰囲気の男性、ホゼアは何処か警戒心の色が見える。


青山の指摘通りホゼアの顔をジッと見つめるとホゼアが百合根に視線をぶつける。


ホゼア:「こちらの方達は?」


ウィル:「こちらは日本の警視庁から来た百合根警部。そして青山。彼らは今ある事件の調査に協力して貰っている」


百合根:「初めまして、百合根と申します」


翔:「・・・・」


エド:「日本の警察は優秀だと聞き協力して頂いているのです。先ほどもある事件の暴行犯の逮捕に成功したところなのですよ」


グレコ:「ある事件?」


目を見開き尋ねるグレコに対しホゼアの顔色が変わるのを見逃さなかった。


ウィル:「2人の女性の遺体がバラバラになって発見された事件をご存知ですか?」






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