第4章 捜査開始
翔:「ざっと目を通したけど全部分かりやすいぐらい間違いが目立つ。例えば国立劇場の事故死とされているヨハン氏の死因はどう見たって他殺なのに強引に事故死で処分されてるね。」
ジョシュア:「どういう事だ?」
翔:「資料にある写真を良く見てよ。血痕の残り方が変だと思わない?」
ジョシュア:「血痕?」
キース:「どこが変なんだ?」
翔:「普通被害者の前のテーブルの角でぶつけたなら血痕は丸型になる。だけどこの場合誰かに背後から殴られたかの様に血痕が飛び散った跡になっている。これだけでも十分に他殺の可能性が高い。・・とまあ、この事件は置いといて。それより先に次に起こるだろう事件の犯人捕獲の方が優先だね」
ジョシュア:「なんだ。お前が勝手に話を脱線させたんだろ?」
キース:「最初から先に本題を言えよ」
翔:「まあまあ2人とも焦らないでよ。これだけ各国の協力を得られるんだ。キャップ、此処はざっくり二手に分けようと思うんだけど?」
百合根:「そうですね。過去の事件と現在進行形で行われている事件にという事ですよね?」
翔:「流石キャップもう気づいてるんだ?」
百合根:「長年STと共に事件を解決してますから大体分かってきました。」
ロベルト:「ちょっとちょっと〜!2人共!自分達ばかり狡いよ!俺たちにも詳しく説明してくんないと〜!」
翔は目配らせて百合根に説明を促した。
百合根:「それじゃあ、ゼンさんから頂いた資料をまず最近のこの暴行事件の3枚、これはまだ真犯人はまだ捕まっていません。よって現在進行形という形に分けます。それとこの事件に関連するものが実は放火事件と関連する・・であってますよね?」
翔:「うん。それだけじゃない。川に流れて来たバラバラ殺人も。」
エド:「しかしどちらも犯人は逮捕されてますよね?」
翔:「逮捕された2人はどちらも犯人じゃないよ。」
ジョ:「何?まさか誤認逮捕か!?」
翔:「そのまさかだよ。」
百合根:「その可能性に気付いて僕らに再捜査の依頼をしてきたんですよね?」
ゼン:「はい・・近頃平和なノーブルミッシェルで物騒な事件が頻繁に起きるものですから・・」