第16章 ストバスとお菓子
参ったなぁ結構遠かったとは。誤算だった。コートは…こっちかな?私はキョロキョロしていたせいで前から来る人に気づかなかった。
ドン‼︎
穂波「わ‼︎すみません‼︎」
誰かにぶつかっちゃった…って鞄の中身ぶちまけちゃった‼︎ヤバい‼︎
紫原「えー、もう気をつけてよね〜?ぶつかるとかありえねーし」
穂波「はい‼︎すみません‼︎」
早く中身拾わなきゃ…てアレ?おやつ用に持ってきたクッキーの包みが無い⁈
紫原「ねーねー、コレってクッキー?」
穂波「あ、はいそうです」
ってでかっ‼︎
ぶつかってしまった人の方を見て私は驚いた。人並み外れて大きな人がクッキーの包みを持って立っていた。2mくらいあるんじゃないかなこの人。
紫原「へーやっぱり〜?コレってもしかして手作り?」
穂波「はいそうですけど」
紫原「ねーねーコレちょうだい?なんかうまそうだし〜」
穂波「え?あの…どうぞ」
ちょうだいって…まあいいけどぶつかっちゃったのはこっちだし。
紫原「わーいありがとー。じゃさっそく…て何コレ超うまいし」
穂波「えーと…ありがとうございます」
なんだろうこの人…。こんなでかいのになんだか小さな子供みたいだ。調子狂うなぁ。