第14章 もう一度
穂波side
彼はペットボトルのお茶を一口飲むと、私をまっすぐ見つめて言った。
黒子「昨夜からずっと考えていました。僕はまた君を傷つけしまいました。もう2度と君を傷つけないと約束したのに。僕は君を傷つけるだけの存在なんです。僕と一緒にいたら、また君を傷つけてしまいます。僕はもう君に傷ついてほしくない。だからもう、僕達は一緒にいない方がいいと思います。終わりにしませんか?僕達の関係を」
穂波「それはもう別れようって意味?」
なんとなく予想していた展開になりつつある。
黒子「…はい。僕は君を傷つけるだけの存在です。僕と一緒にいたらこの先何度も君を傷つけることになります。そんなことは僕自身が許せません。それに君に嫌われてしまったのなら、僕にはもう君のそばにいる資格はありません。僕はもう、君のそばにいてはいけないんです」
やっぱりそう思ってたんだね。
穂波「…だから私を手離すの?テツヤ君にとって私は、傷つけてしまうから、嫌われたからっていうだけで簡単に手離せるほど軽い存在だったんだ…」
自分で言っといて何だけど、改めて言うと傷つくなコレ
黒子「っ‼︎そんなことはありません‼︎君は僕にとって誰よりも大切な人です」
穂波「じゃあどうしてそんなに簡単に諦められるの?」
黒子「…僕にはもうこれしか君のためにできることはありません」
本当にそう思ってるの?
穂波「わかった…。テツヤ君が色々考えて出した結論なら私も受け入れるよ」
黒子「穂波さん…」
彼は目を伏せてしまった。でも私は彼を見つめて言う。どうしても伝えなければいけないことだから。