第11章 夏合宿
試食会当日、何を作るかさんざん迷って結局無難にカレーとサラダにした。材料を持って調理室に向かうとカレーの香りがした。やばっ、もう始まってる。
日向「おう、すまねーな。こっちが早く始めただけだから気にすんな」
木吉「へえ、この子が黒子の彼女かぁ、かわいい子じゃないか」
あれ?見たこと無い人がいる。てか、でかっ‼︎
穂波「初めまして、小坂穂波です。よろしくお願いします」
木吉「俺は木吉鉄平。よろしくな」
あ、なんかいい人そう。
黒子「穂波さんこっちです。早速ですみませんが始めてください」
穂波「うん、わかった始めるね」
エプロンを着けて準備に取り掛かる。でもカントクさんカレー作ってるんだよね。被っちゃったから別のものにしないと…。とりあえず今ある材料はカレー用のジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、ナス、オクラ、お肉とサラダ用のレタス、大根、湯葉、ちりめん山椒。サラダはそのままサラダにして、後は…まあなんとかなりそうだ。じゃあ始めますか。
こちらが準備している間にカントクさんのカレーができたみたいだ。私も早く作らなきゃ。
でも…あら?なんだかみんなの様子がおかしい。顔色めっちゃ悪いんですけど⁈完食した主将は失神してしまった。男前です主将。破壊力半端無いんですね、それ。
そうこうしている内にこちらも出来上がったので早速試食してもらった。
穂波「えーと、肉じゃがとナスの揚げ浸しにオクラのお味噌汁、大根と湯葉とちりめん山椒のサラダです」
なんだか普通の晩御飯みたいになっちゃった。
小金井「おお‼︎なんか美味そー」
土田「お袋の味って感じだな」
穂波「お口に合うかわかりませんが、どうぞ召し上がってください。
「「「「いただきます」」」」
…あ、謎の静寂が…。やっぱりあんまり美味しくなかったのかな?
伊月「…すげー美味い」
木吉「なんだかすごく安心する味がするな」
土田「本当にお袋の味って感じだ」
小金井「なんか俺、涙出そう」
皆さん大袈裟です。でもとりあえず合格みたいだ。よかった…。
何故かテツヤ君がドヤ顔してたけど、何だったんだろう?