第6章 巡り巡るもの
気がつくと頂上付近にまで来ていた。遠くまで良く見える。
穂波「夕暮れ時に乗ったらもっと素敵なんだろうなぁ…」
黒子「そうですね…夕陽の中の方がきっともっと綺麗です」
黒子君は景色ではなく私の方を見てそう言った。
…これ、フラグ立ってない?ここで告白してハッピーエンド的なヤツが。ここはひとつ勇気を出して…ってそんな簡単に勇気なんか出ないしでもでもタイミング的には今だよね今しかないけどどうやって伝えればいいの私自分から告ったことないしてゆーか告られたことも1回しかないけどそれはまあいいとしてどうやって切り出せばいいんだろう←ここまでの思考時間約1.2秒
とりあえず直球勝負だ。考えても仕方ない。当たって砕けろいや砕けたらダメだろ。
穂波「あの…ね、私黒子君に聞いてほしいことがあるの」
黒子「?なんですか?」
穂波「あのね…私…あの…」
黒子「何か言いにくいことですか?」
穂波「違うの‼︎だから…その…私…私ねく「お疲れ様でしたーっ‼︎」」
係員のお兄さんの元気な声だけが響いた。どこまでお約束なの。