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雨に咲く花

第25章 準々決勝開始


2分間の休憩の後、第4クオーターが始まる少し前。誠凛は再び円陣を組んでいた。ああ、やっぱりみんなで闘うんだ。最後までチーム一丸。それでこそ誠凛だ。泣いても笑っても後10分。私は部員じゃないけれど、一緒に闘う仲間でありたい。見ていることしかできないけれど、日向先輩の掛け声に合わせて私も一緒に心の中で気合いを入れた。がんばれみんな。絶対勝とう、テツヤ君。

第4クオーターが始まった。誠凛のディフェンス陣形は2ー3ゾーン。しかも真ん中は火神君だ。まさか紫谷君と同じように中を1人で守るつもりなんだろうか。でもそんなことお構いなしに紫坂君のアリウープが決まる。やっぱり無理なんじゃ……。火神君なら絶対止めてみせるって言いそうだけど、相手はあの紫花君だよ?何か策でもあるならいいんだけど……。

テツヤ君のシュートで2点を返して、ディフェンス陣形が再びステルスオールコートマンツーマンに移る。だけど陽泉はヒムラさんにボールを渡すと、残りの全員が上がったのだ。どうやら1on1で突破するつもりらしい。火神君対ヒウラさんの対決は、私の目では何が起きたのかわからないくらいあっけなくヒクロに軍配が上がった……かに見えた。そのまま突破しようとした所へ、テツヤ君がスティールに行ったのだ。それに気づいたヒラノさんは一旦足を止めた。局面はオールコートからハーフコートへと移り、誠凛のディフェンス陣形も再び2ー3ゾーンへ。やっぱり火神君が真ん中だ。紫川君1人でも止められないのにヒサノさんまで一体どうやって止めるつもりなの⁈
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