第25章 準々決勝開始
青峰「紫原のディフェンスはどんな連続攻撃でも崩せねぇ。なぜなら反射神経プラスあのガタイでたいがいのシュートにほとんど跳ばずに届くことができるからだ」
伊月先輩の出したパスの先には木吉先輩がいた。
青峰「だがセンターの高さを持つ木吉の中長距離シュートには紫原でも跳ばなければ届かない。跳べば着地するまでワンテンポ次への動作が遅れる。そこから一手目の遅れを連鎖拡大させる連続攻撃はわかっていても追いつけない」
伊月先輩のブロックに跳んだ紫沢君はまだ着地していない。パスを受けた木吉先輩がアリウープを決める。
絶対防御は破られた。
その後も誠凛は木吉先輩のポイントガードで攻撃を続けた。木吉先輩からのパスを受けた伊月先輩から日向先輩へとパスが渡る。そのままフリーで3Pを決めて、28対37まで追いついた。ついに一桁差だ。
青峰「緊急タイムアウトか。さすがに想定外だったみてーだな」
桃井「確かにすごい…けど、この作戦ってつまりムッ君を木吉さんに引きつけるためでしょ?けど彼の中長距離シュートの確率の悪さを考えたらムッ君はムリして跳ぶ必要はないんじゃ…?」
確かにそうだ。一度目ならまだわかる。だけど二度目以降も紫谷君は木吉先輩のブロックに跳んでいる。
青峰「リクツじゃそうだが実際はそう単純な話じゃねーよ。そうさせないために伏線はってたんだろ」
桃井「え?」
…伏線?それじゃ木吉先輩がポイントガードなのも伏線ってこと⁉︎