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雨に咲く花

第25章 準々決勝開始


綺麗。
それ以外に例えようの無いシュートだった。素人の私でもわかるなめらかで洗練された動き。一つ一つのプレイがまるでダンスのようだ。すごい人だったんだヒクラさんって。

陽泉は後半とことんヒユロさんで攻めるつもりらしい。また火神君と1対1になる。今度はフェイクではなくシュートを撃ってきた。火神君がブロックに飛ぶも、ボールはブロックをすり抜けてリングに吸い込まれる。今のは…。確かストバスの時に一度だけ撃ってたっけ?あの時にはわからなかったけど、本当はすごいシュートだったのか。

ここでメンバーチェンジがあって火神君と土田先輩が交代した。中からの攻撃は必然的に木吉先輩中心になる。でも紫川君がブロックで止める。こぼれ玉を伊月先輩が拾い、そこからまた木吉先輩の下へとパスがわたるとそのままシュートを撃った。あれ?でも今の3P⁉︎なんでセンターの木吉先輩が外から撃ってるの?決まったからいいことだけど、リスク多過ぎじゃないかな。その疑問はすぐに解消された。誠凛ボールになった時、木吉先輩がポイントガードになったのだ。これもリコ先輩の作戦の内だろう。違和感ハンパないけど。木吉先輩はフェイクから中へ切り込むと見せてのミドルシュート。紫山君がブロックに飛ぶ。

青峰「そーゆーことか…!」

桃井「え?」

穂波「あの、何がですか?」

青峰「この攻めは誠凛の勝ちだ」

青木君にはリコ先輩の狙いがわかったようだ。木吉先輩はシュートに行かずパスに切り替えた。その先には伊月先輩がいる。伊月先輩がシュート体勢に入る。でも陽泉は11番の人と紫玉君がブロックに飛んでいた。伊月先輩はシュートには行かず後ろへとパスを出した。伊月先輩の持つ鷲の目には、その人が見えていたのだ。
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