第24章 次なる相手は
穂波「紫山君こんにちは。試合前なのにまたお菓子食べてるの?」
紫原「んー?まーねー、お菓子は正義だからー」
お菓子は正義って何ですかそれは。
紫原「ねーねー、今日はお菓子持ってないのー?」
穂波「え?あ、うんあるけど…差し入れにするはずのクッキー一袋余ったから一緒に来た友達と食べるつもりだったのが」
紫原「やったぁクッキーあるんだ⁉︎穂波ちんのクッキー超美味いんだよねー」
なんでだろう、もうもらう気満々だ。私あげるとは一言も言ってないのに。てゆーか紫坂君にとっての私って、“お菓子くれる人”って認識されてない?そんなすごい目キラキラさせてこっち見られても困るんだけど。
氷室「アツシ、何をしてるんだい?そろそろ行くよ…って君は確か…」
あ、この人確かストバスの大会の時決勝で当たった人だ。この美人っぷりには覚えがある。
穂波「あの、こんにちは。お久しぶりです…ヒムラさん?」
氷室「氷室辰也だよ。次会う時は名前も覚えててくれると嬉しいな。今日は彼氏の応援かい?」
穂波「あ、はい、その、すみません私人の名前覚えるの苦手で…」
氷室「ハハハ、構わないよ。覚えててくれただけでも嬉しいからね」
うう…私やっぱりこの人苦手だ。火神君の兄貴分って人だから悪い人じゃないんだろうけど、スマート過ぎて逆にうさんくさい。