第24章 次なる相手は
ウィンターカップ3日目。今日からはシード校も参加して、全32校16試合が行われる。誠凛の試合は夕方からだ。試合が始まるまで火神君はアレックスさんに、テツヤ君は桐皇の5番の人について特訓をしている。私は朝一番にテツヤ君にお弁当を渡して、その足で会場へ来た。律香と手分けしてまた注目校の試合を録画することになっている。今日は試合時間がかぶることも多いから、リコ先輩のお友達も録画をしてくれるらしい。私と律香はリコ先輩に指定された試合だけを録画すればいい。律香は海常の、私は陽泉の試合を録る。陽泉の試合は誠凛の試合時間とかぶるから、初め律香は代わってくれると言ってくれた。でも、気持ちだけありがたく受け取っておいた。私だけ特別扱いってのもおかしな話だし、誠凛は必ず勝つって信じてるからね。
律香と別れて陽泉が試合をするコートに近い客席へと急いでいると、いきなり壁に行く手を阻まれた。なんだろう、このやたらと大きな人達は。どこの選手の人達かと思っていたら、頭の上で声がした。
紫原「あれー、穂波ちんだー。一昨日ぶりー」
この声…紫沢君だ。ってことはこの人達陽泉の選手⁈見上げるとそこにはやっぱり紫川君がいた。