第23章 緒戦開始
緑間「お互い同じ東京地区…この先戦うことは何度もあるだろう。…だが火神や他の選手がいくら成長したとしても切り札のない状態で勝てるほど桐皇は甘い相手ではない」
緑間君の言う通りだ。この先桐皇とは何度も戦うことになる。だけどもう誠凛の切り札は無くなった。
緑間「つまり誠凛はこの大博打をしかけるためにこの先桐皇に勝つための可能性を捨てた」
テツヤ君…それでも今負けるよりいいの?
高尾「穂波ちゃんは知ってたの?この技のこと」
穂波「ううん、知らなかった。テツヤ君多分使うつもりなかったはずだから」
あったとしても私には教えてくれなかっただろう。本当の切り札なのだから。
火神君が5番の人を抜いて速攻に成功する。8点差まで持ってこれた。第3クォーター終了時に一桁差ならいけるかもしれない。そう誰もが思った時、4番の人が動いた。3Pラインよりはるかに手前からシュートを放ったのだ。緑間君じゃあるまいしそんな遠くから入るワケ無いと思いきや、そのシュートはブザービーターで決まった。4番の人はシューターという訳ではないのに、なんて人なんだろう。これが桐皇の底力なのだろうか。