第22章 開幕
穂波「火神君大丈夫⁈」
駆け寄ると火神君の頬には一筋の傷がついていた。少しだが血も出ている。
火神「心配すんな、カスリ傷だ」
赤司「へえ、よく避けたね。今の身のこなしに免じて今回だけは許すよ」
そう言って赤髪の少年は薄く笑う。何言ってんのこの人⁈人様に刃物向けといて許すとかありえなくない⁈
赤司「ただし次はない。僕が帰れと言ったら帰れ」
黒子「降旗君、穂波さんを連れてみんなのところへ戻ってください」
テツヤ君…どうしたの?
赤司「この世は勝利がすべてだ。勝者はすべてが肯定され敗者はすべて否定される」
緑間「小坂、早くここから立ち去るのだよ」
緑間君も表情が固い。
赤司「僕は今まで負けたことがないし、この先もない」
黄瀬「穂波っち、早く帰るッスよ」
なんでそんな真剣な顔してるの?
赤司「すべてに勝つ僕はすべて正しい」
紫原「穂波ちん早く帰った方がいいよー?」
紫川君まで…一体何が起ころうとしてるの⁈
赤司「僕に逆らう奴は親でも殺す」
衝撃の一言を聞いた気がした。…本当に何言ってんのこの人⁈どんな三段活用ですかそれ?あまりのことに呆然としていると、赤髪の少年はこちらを向いて口を開いた。
赤司「ところで君は何者かな?僕と大輝以外全員と面識があるというのは興味深いな」