第20章 邂逅
桃井「ご存知かもしれませんけど、私中学の頃からテツ君のこと好きなんです」
ええ、伺ってますよテツヤ君から。
桃井「テツ君今はあなたと付き合ってますけど、私は諦めませんから」
挨拶っていうより宣戦布告ですねそれ。いいでしょう、受けて立ちますとも。
穂波「譲りませんよ、テツヤ君の彼女の座は」
桃井「随分自信たっぷりですね」
穂波「信じてますから、私を好きだと言ってくれたテツヤ君のことを」
桃井「ごちそうさまです。でもそれなら私も信じてますよ?テツ君は必ず私のことを好きになってくれるって」
自信たっぷりなのはどっちですかまったく。
穂波「そう簡単にはいきませんよ?私釣った魚にはエサを与えて大きくするタイプですから。せっかく捕まえたいい男をあっさり手放したりしません」
多分今の私悪い顔してるなきっと。けどここで引くワケにはいかないから。
桃井「ふふっ、勇ましいですね。では小坂さんと私、どっちがテツ君に選ばれても恨みっこ無しでお願いしますね?」
穂波「それはこちらのセリフです。私は負けませんから」
桃井「私も負けません。では私はお先に上がらせてもらいますね。リコさん、ウィンターカップ楽しみにしてます。いい試合しましょうね。失礼します」
そう言って出ていく桃井さんを見送って、大きく息を吐く。