第20章 邂逅
脱衣所で服を脱いでいると、露天風呂の方からリコ先輩の声が聞こえてきた。どうしたんだろう、何か怒っているみたいだけど。とりあえず行ってみよう。
あれ?先輩の他に誰かいる?なんか険悪な雰囲気だけど大丈夫かな?
穂波「リコ先輩、どうしたんですか」
リコ「‼︎穂波、あんたなんてタイミングで来るのよ」
穂波「え?ダメでした?」
桃井「ダメじゃありませんよ。むしろナイスタイミングです。小坂穂波さん」
穂波「え?あの…どちら様でしょうか?」
なんで初対面なのに私の名前知ってるのこの人⁈
桃井「初めまして、桐皇学園バスケ部マネージャーの桃井さつきです」
桃井…ってテツヤ君が言ってたあの桃井さん⁈うわ美人…てか胸デカッ‼︎
穂波「えーと、初めまして、誠凛高校1年の小坂穂波です」
桃井「ずっとお会いしたかったんですよ?こんなところて会えるとは思っていませんでしたけど」
私はあんまり会いたくなかったんですけど。まあ、会っちゃったものは仕方ない。
穂波「それはどうも。こんなところまで情報収集ですか?」
桃井「今日はたまたま近くで練習試合があっただけですよー?せっかくだから温泉に入って行こうかって話になってここにいるんです」
どこまで本当なんだか。油断できないなこの人。
桃井「それより小坂さんはどうしてここに?マネージャーでもないのに」
穂波「リコ先輩が誘ってくださったので、お言葉に甘えて」
桃井「ふふっ、そんなに警戒しないでください。今日はご挨拶しに来ただけですから」
…やっぱりこの人わかっててここに来たんだ。下手なこと言えないなコレは。