第3章 えんそくえんそく
〜LHR〜
「じゃあ4人から8人の間で各自班を作ってください」
学級委員の佐川君(いや、佐原君だっけ?)の合図で各々班決めをする。
律香「ねえ穂波、私達4人で班作らない?」
穂波「え、4人って⁈」
律香「だから、火神君と黒子君と穂波と私の4人で」
律香が何か企んでる顔で言った。
火神「は⁈なんだそりゃ」
律香「いやだって火神君と黒子君同じバスケ部で仲いいし、私も穂波と一緒の班がいいし一石二鳥でしょ?」
火神「意味わかんねーよ」
何か違う気がするけど黙っておこう。私も律香と同じ班がいいし、黒子君も一緒ならすごく嬉しい。
あの日桜を一緒に見てから、私は黒子君と友達になった。みんな気づいていないみたいだけど、黒子君はとても優しい。それに細かいことにも気づいてくれる。前髪を切ったとかストラップ新しいのにしたとか。律香でさえ気づかなかったことまで彼は気づいてくれた。他の人ならストーカーかとドン引きするところだけど、彼に気づいてもらえるのは嬉しかった。
穂波「私はいいよ、4人で班作ろう」
黒子「僕もいいですよ」
律香「じゃあ決まり!佐倉君、私達4人で班作りまーす!メンバーは火神君、黒子君、小坂さんと私神原です」
火神「っ‼︎ちょっと待て俺はいいなんて言ってな「火神と黒子と神原と小坂な」」
律香「火神君往生際が悪いよ?」
黒笑い全開で律香が言う。やれやれと思いながら黒子君の方を見ると、彼も苦笑していた。私達は顔を見合わせて笑った。