第19章 集合
トレイに乗せて運ぼうとしたところで、接客をしていたはずのクラスメイトの女子達が慌てて飛び込んできた。
「小坂さん指名‼︎」
穂波「え?私⁇」
「うんそう‼︎それは私達が持って行くから早く‼︎7番テーブル‼︎」
なんだろう…すごく慌ててるけど。微妙に嫌な予感がする。とりあえず行ってみよう。
…7番テーブルの周りに人だかりができている。それも女子ばっかり。何事?
穂波「お待たせいたしました、ご主人様」
黄瀬「あれ?君が穂波ちゃんッスか?」
穂波「はい、穂波でございますが何か?」
なんだろう、このイケメン。よくわからないがイラっとする。どこかで見たことある気はするけど。
黄瀬「…超絶美少女って聞いてたんスけど、なんかフツーにかわいいッスね?」
普通で悪かったな。てか、誰だよそんな大嘘ついたの。
穂波「ご注文はお決まりですか?ご主人様」
とりあえず営業スマイル営業スマイル。平常心だ私。
黄瀬「えーと、じゃあミネラルウォーター」
今シャララって効果音が聞こえた気がする。気のせいだけど。
穂波「申し訳ございませんご主人様、ミネラルウォーターはご用意がございません」
黄瀬「ならウーロン茶でいいッス」
穂波「かしこまりました」
ただ普通に注文取ってるだけなのにギャラリーの視線が超痛いんですけど。