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貴方に愛焦がれ従って BLEACH

第9章 就任


「…何故、ギンを?」

「面白いじゃないか、彼」



ギンを先に帰し、私と惣右介様は散歩をしていた。
月明かりで出来た影を見落とし、一歩ずつ歩いた。

隣に流れる小川には、桜の花びらが数枚流れていった。



「本当に、それだけですか?」

「…君もそうだが、彼は霊力が高い。それだけではない。
斬術に鬼道、さらには始解まで恐ろしいスピードで完成している。
それが将来、私に立ち塞がられると邪魔だ。
ならば今、仲間にしてしまうのが懸命な判断だろう?」

「…」


それほど未来の事を考えているなんて…。
この人は、なんて聡明なんだろう。

なんて…なんて、恐ろしいのだろうか。


憧れ、慕いが恐怖と混じり合い、
言葉に言い表せないような感情が心の中に渦巻いた。

それでも、彼は私の全て。
彼の言うこと全てが、私の全て。

私のこの身と心は、藍染惣右介に捧げるの。



「主人公の名前は一番隊に入りなさい。総隊長の本心や情報を私に教えてくれ」

「一番隊…ですか」


「それと、護廷十三隊に入隊したら私には親しく話しかけない事。他の死神達にも、一線引いて行動しなさい」



折角死神に早くになれるというのに、隊も違ければ親しくするなというのは…少し、辛い。

でも…


「はい、貴方の仰せのままに…」

「いい子だ」


頭を下げ、再び忠誠を誓った。

貴方の行く末…
例えそれが地獄だろうと、私は貴方に一生ついて行きます。


     貴方は、私の全てだから。
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