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貴方に愛焦がれ従って BLEACH

第5章 修行


「…明日から真央霊術院だね」


夕餉も食べ終わり、二人揃って縁側で月を眺めていた。
月は満月で、その神秘的な光りから目を逸らさずに惣右介様は私に寄りかかって来た。


「そう…ですね」


寄りかかってきた惣右介様に、私も相応の体重を傾けた。
月は、少しだけ流れてきた雲に隠れた。


「…寂しいな、やはり」

「休みはちゃんと帰ってきます」

「…」


何も言わず、ただ私の肩に頭を乗せる惣右介様を愛しいと思った。
その肩に乗った惣右介様の頭を、私はそっと撫でた。

いつもは凛々しくしている惣右介様にも、
人間らしい事もあるんだと、安心した。


「…主人公の名前」

「はい」

「君は…私の言うことは信じるかい?」



…何を言い出すんだこの人は。
信じる?惣右介様は何もわかっていない。


「惣右介様、愚問ですよ」

「…ん?」

「いいですか。私は惣右介様に拾われた身です。そして、育ててくれた恩人です。
 貴方は…私の全て。貴方なくして今の私はいません」

「…」

「惣右介様の意思は、私の意思。信じる以前に、私は既に惣右介様と共にいるのです」

「そうか…ありがとう」




雲に隠れていた月がまた露わになり、強い光が私達に降り注いできた。

惣右介様は私の大切な…大切な人で
貴方の全てを尽くすと…静かに誓っているのです。


「惣右介様の仰せのままに」


目線を月から惣右介様へとずらし、微笑した。
どれだけ本気か、惣右介様もわかったのか満足そうに頷いた。


「私は…天に立つ」

「…?」


そう呟くと藍染は音もなく立ち上がって、月を見上げた。
それにつられて、主人公の名前も立ち上がって藍染を見つめる。
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