第2章 相対
仲間には告げずに、黙って去ることにした。
「もうそろそろ時間さね」
ラビは大きな荷物を重々しく引きずった。
月に照らされたラビの陰が、広い廊下に
寂しく伸びている。
小さな足音が聞こえた。
「ラビ?どこか行くのですか?」
大好きな、腹黒な白髪の少年。
「…アレン」
彼はラビの足元にきた。
「大きな荷物ですね。任務ですか?」
自分を慕ってくれているアレン。
彼とももう会えない。
そう思った瞬間、熱いものが込み上げてきた。
気がつくと、力いっぱい少年を抱き締めている自分がいた。
「ラ…ビ?」
じわじわと思い出がよみがえる。
″もう2度と会えない″、″最後″
その言葉がラビの背中を押した。