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【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!

第3章 嘘つきと正直者



さて、先程頭にチョップを受けてしまった私は、地べたに正座をするという初体験をしております。

「で?
どうして君はあんな所にいたんです?」
「え、えぇっと……」
まだ状況をうまく飲み込めていない私は頭にハテナが浮かぶばかり。
だって、あんな、優しい黒子くんが…(話した事少ししかなかったけど)こんな事させるなんて何かの間違いだって思うんです。そうだよ、夢だよ。私学校で寝ちゃったんだよ。覚めろ、覚めろ、こんな夢覚め………

「聞いてるんですか」
「ひ、ひぇぇぇっ」
すぐ近くの壁を叩かれ、思わず怯えた声が出た。
「あ、あの、わざとじゃなくて、虐められてたらどうしようと思って」
しどろもどろになりながら、動機を述べれば上から溜息が返ってくる。どうやら呆れさせてしまったらしい。
「馬鹿ですか。巻き込まれたらどうするつもりだったんですか。」
「それは…その時考えます…」
「………はぁ。」
………また溜息を吐かれた。
いや、まあ、そりゃあ関わろうとした私が悪いかもしれないけれど…
見て見ぬ振りは一番いけない事だって分かってるから。

「そうですか。やはり馬鹿ですね、君」
黒子くんが私を真っ直ぐ見つめる。
「なんだか、放っておけない気がします。君の事」

空のように澄んだ瞳に吸い込まれそうで、思わずドキリとしたのを覚えている。



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