【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第16章 下駄箱のおまじない
「君はどう思いましたか。」
「はい?」
焼却炉の前に着き、ついに手紙が放り投げられるかと思った時、黒子君が言った。
少し考えたけど、いや。どう考えても、緑間君って私のこと嫌いだよね。褒めてたの肌のことだけじゃない。
しかも別に私、肌が自慢なわけじゃないんだけど。
もっと、こう……内面的な………。
優しい、とか、癒される…とか…
「それはないですね。」
黒子君はきっぱりとそう続けると、意を決したように手紙が入っている袋を焼却炉の中に放り込んだ。
手紙は一瞬で塵となる。
さようなら、緑間君と高尾君の努力の結晶。
「まあ、良かったです。君が鈍感で。」
私は、朝礼が始まる5分前のチャイムが鳴るのを聞きながら、彼が複雑そうな顔をして笑っているのを見た。
私にはどうして黒子君がそんな表情をしたのか、皆目検討も付かず、頭の中で疑問符を浮かべながら、教室へ向かって足を進め始めた黒子君の後に続いた。