【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第3章 嘘つきと正直者
「え、ええっと………」
私は動かないでいた。
いや。正確には動けないでいた。だ。
何故なら、彼に物凄い力で肩を掴まれていたからだ。
あれ?黒子くんって非力だったよね?体力試験の握力検査、男子の平均下回ってたって友達から聞いたんですけど。どこからその力が出てきてるんでしょうかね。
不思議ですね〜〜。
「ええ、まあ。力入れてませんからね。」
ああ〜、そうなんだ〜。えっ、じゃあ本当はどのくらいなんだろう〜。
「そうですね。ではここで試してみましょうか。君の肩を使って。」
いや〜、流石にそれは〜………………って
「え、待って。今誰と会話してたの。」
「馬鹿ですか、君。」
瞬間、チョップが頭上から降ってきて、勿論反射神経が遅い私は全力で頭で受け止めた。
ゴッと音がし、遅れて痛みがやってくる。
あまりの痛さに頭を抱えうずくまった私を黒子くんは静かに眺めていた。