【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第12章 しつこいので近寄らないで
「お疲れ、黒子君。」
「君こそ。お疲れ様でした。」
部活後帰路につく前、黒子君と挨拶を交わす。
まあ、この言葉は黄瀬涼太対応の労いに対してだろう。
今日は大変疲れた。
あの後も色々話し掛けてきて、大体上の空だったのだが、要らないボディタッチとかもかましてくるから、あしらったり、逃げたりして結局構うことになってしまっていたのだった。
「すみません、助けに行けなくて。」
黒子君が申し訳なさそうな顔で此方を見る。
普段の黒子君からは想像も出来ないような表情だ。
私が困ってたのを心苦しく思いながら見ていたのだろうか。少し気恥ずかしい。
とそんな事を思いながら2人並んで歩き出そうとした時だった。
「ちょーーーーっと!何2人でいい雰囲気になってるんスか!俺も混ぜて!」
ドンッと黒子君を突き飛ばし、黄瀬涼太は私達の間に入ってきた。また来た……。
「黄瀬君、何のつもりですか。」
「えー、だって黒子っちばっかり籠っちに優しくされて羨ましいんだもん!」
籠っち…?
なんだそりゃ。
私の怪訝そうな顔に黄瀬涼太はハッとすると、ごほんと咳払いをする。