【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第9章 ドリンクは美味しいのが一番
「さあ、みんな!
今日から新しいマネージャーが入ります!!」
リコ先輩は、ピーッと笛を鳴らすと、集合をかける。
バスケ部員達は、それぞれ自己練習をしていたのを止め、此方へ目を向けた。
「ヒュウヒュウ!キタキタ!」
待ってましたと言わんばかりに、口がハムスターみたいな先輩が駆け付け「一番乗り!」と叫んだ。
その後に続いて続々と部員達が続く。
先程いなかった顔もチラホラ。
「ほーら、玉実ちゃん!
自己紹介しちゃって!」
ドンッと背中を押され、思わずよろける。
…先輩力強すぎ。
はあ。
溜息一つ。ええい、黒子君の犯行だとはいえ、乗り掛かった船だ。
「えっと、先程紹介にあずかりました籠橋 NAME5#です。みなさんを支えられる様、頑張りますので、どうぞよろ…」
「カタイ!!!」
むぎゅ、と背後にいたリコ先輩に胸を鷲掴みにされる。
私はびっくりして声も出ない。
「えっ、ちょっと待って。有り余ってるんだけど。掴みきれない………くそっ、お前もピンクと同じ巨乳か!」
ぴ、ピンク?
ちょっとよく分からないけど、胸を揉んでるその手をどけて欲しい。大変くすぐったいです。
「せ、せんぱい、やめて、っ、」
私の表情を見ると、リコ先輩は手を止め、そのまま頭を抱えた。一体どうしたというのだ…。
「色気も負けてる………」
「監督に色気とか」
近くにいた日向先輩が突っ込み、他の部員達が笑う。
リコ先輩は震えていた。
これは多分。
「あんた達…今日はスペシャルメニュー…こなしてもらうわよ………」
「すいませんっしたーーーッ!」
「つべこべ言わない!!グラウンド20周!」
「マジかよ〜〜〜!」
体育館には部員達の悲痛な声が響いた。
自業自得だね。