【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第6章 キセリョ再び
「さて、今日はここまで。気を付けて帰りなさい。」
「きりーつ、きょうつけー、さようならー」
「さようならー」
────………
通学鞄にペンケースを入れ、チャックをしめる。
…さて。帰りの準備も終わった。
そろそろリップクリーム無くなってきたし、LAFTで買って帰ろうかな。ついでに化粧水も──…
「黒子っちーーーーーーッ!」
ガラァッと大層な音を響かせ、大層な大声で誰かが入ってくる。
誰だ、このはた迷惑な奴。
そう思って引き戸へと目を向ければ、キセリョが。
昨日私が大声出して「シーッ」なんて言ってた奴はどこ行ったんだよ。
おかげで教室が大混乱だよ、今。
女子がパニックになってるし、
男子まで騒いでる。
まあ、普通そうだよね。ファン多いもんね。
私はモデルとか興味ないからアレだけど。(昨日は少し取り乱したけどね)
「ああ、黄瀬君でしたか。チケット受け取りました。有難う御座います。後でメールしようと思っ…」
「あ〜いいんスよぉ!俺ら大親友でしょ!あったりまえじゃん!」
「いや、でもお礼はきち…」
「あれ?!見ないうちに黒子っちちょっと背伸びた!?」
「人の言葉は最後までき…」
「あ、そーだ!火神っち、これから部活っしょ?折角だし、1on1しよ!」
「お、おう…」
あー、伝わってくる、黒子君の表情からすごくイライラしてるの伝わってくる。
火神君もチラチラ黒子君見て冷や汗かいてるのに気がつかないの…。
馬鹿だなーキセリョ。後で潰されるな。
私の視線に気がついたのか、不意にキセリョが此方へ振り返る。
あ、気付かれてしまった。
出来れば忘れておいてくれないかな…女子から反感買いそうだし。
話しかけるなオーラを出してみても、空気の読めないキセリョには効くはずもなく。
「!昨日の、えーと、なんだっけ」
あー、やっぱり。
そうだよね。
「†暗黒 微笑†さんです」
「」
「間に受けるんじゃない!」
あああ、思いっきり絡んでいくスタイルになってしまった。