第9章 謝って!
カラオケ楽しかったぁ。
やっぱ女同士でワイワイするのっていいよね。
プリキュアの歌、歌いまくったよ!
お風呂から上がって自分の部屋でのんびりする。
ベッドの上でスマホ見ながら、ゴロゴロ…。
「あっそうだ。今日の宿題、数学だ」
私は思い出す。
うん。ちょっとだけ休んでからしよ。
ちょっとだけ…。
……
「ぎゃあぁ宿題やらないで寝ちゃったあぁ! しかも数学!」
「うわぁ髪半乾きで寝たから寝ぐせついたあぁ!」
昨日の夜、サボったせいで私は朝から大あわて。
宿題…寝ぐせ…宿題…寝ぐせ…
「とりあえず寝ぐせだ! 宿題は学校でなんとかしよう!」
私は洗面台にダッシュする。
…
寝ぐせはなんとかなったけど、宿題やってないせいで気が重い。
ユキに見せてもらえるかな…。
でもユキは真山先生のファンでドMだからな…わざと忘れてる可能性も。
私は真山先生苦手…。怖いもん。
いつもの公園で紘夢に挨拶する。
「おはよう…」
ちょっとテンション上がらない。
「おはよう。今日も可愛いね。特に髪型がきまってる」
紘夢がほめてくれる。
やったね! 丁寧に寝ぐせ直ししてきてよかった。テンション上がる。
「昨日はカラオケ楽しかった? 宿題はちゃんとやったかい?」
彼に尋ねられる。
「う…。カラオケは超楽しかったんだけど…。実は宿題を忘れてしまって…」
私は打ち明ける。
「そっか。手伝うよ。何の科目かな?」
「数学なの…」
「数学ならちょうど予習してあるんだ。だから僕が手伝えば学校に着いてからでも間に合うと思うよ。さあ行こうか」
彼がにっこり笑って言ってくれる。
「ありがとう!」
頼りになるぅ。大好き!