第8章 君と僕との物語(R18)
今日は部活ない日。
逢坂くんと帰るから、授業が終わった後、E組の教室をのぞく。
E組は今、ホームルームが終わったとこみたい。
逢坂くんは…あ、いたいた。
鞄に教科書詰めてる。
「やあ、バンビーナ。今日も綺麗だね。E組に何か用かい?」
演劇部の鳴海くんに声をかけられる。
そういえば鳴海くんもE組だったっけ。
鳴海くんっていつもこんな調子。
女の子全員にこんなこと言ってるんだろうな。
でも優しくていい人だから結構好き。
逢坂くんと全然タイプ違うと思ってたけど、意外と似てるかもね。
変わってるとことか…。
「うん。逢坂くんと一緒に帰る約束してるから」
私は笑顔で答える。
鳴海くんも満面の笑みで返す。
「君のような素敵なバンビーナと下校できるなんて、逢坂くんは幸せものだね。
待ってて。今、呼んできてあげる…」
「鳴海くん、後ろ…」
「僕のナコに何の用…?」
逢坂くんが鳴海くんの肩をつかんで、背後からにらんでる…。