第4章 夢をみた
別れるしかないと思ってたけど…
こんな感じなら、べつに別れなくてもいいのかな…。
私はうつむいてちょっと考える。
「昨日のナコちゃん可愛かったなぁ」
彼がつぶやく。
「えっ」
私は彼の横顔を見上げる。
「気持ちよかった?」
彼が優しく尋ねる。
「うん…」
私は思わず正直に頷く。
「またしたくなったら言ってね。いつでもしてあげる」
うまく返事出来なくて、またうつむく。
なんか顔が熱い。
「ふふ。可愛い」
彼は満足そうに微笑む。
「デートもしたいな。どこか行ってみたい所ある?」
「えっと…わたしね、プラネタリウムって行ってみたいな」
彼に尋ねられて、前から憧れていたデートプランを伝える。
私の答えに彼が優しく頷く。
「いいね。ナコちゃんと星空を眺めるなんて、きっと最高の気分だろうな」
「えへ…」
「ふふ…」
……
昼休みが終わり、私は自分の教室に戻る。
あれっ? わたし、なんか丸め込まれた?