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文芸部×チア部

第4章 夢をみた


教室に入って自分の席で本を読む。フリをして考える。

逢坂くん…

優しくてかっこいい。

そして、私のこと好きで大事にしてくれてる。

ていうのは間違いないけど…。

やっぱりちょっと普通じゃないよね…。

誰かに相談したほうがいいのかな。

「おはよ! ナコ」

登校してきたユキに声をかけられる。

「ユキ、おはよ」

そうだ、ユキに話してみようか。

全部話さないにしても、少し話聞いてもらって…。

「ナコ、今日も読書? 真面目な彼氏と釣り合うために頑張ってるの? クスクス」

ムカッ

ユキが通りすがりに、そう言い捨てて自分の席につく。

冗談とわかる口調だけど…ユキに話すのはやめようっ。

「おはよーっす」

「あ、おはよ…」

幼なじみで同級生の斗真がなんとなく挨拶しながら通り過ぎてく。

そうだ、斗真。

最近、あんまり話さなくなったけどメールでなら…。

私はスマホを出してアドレス帳を開く。

き…如月斗真のき…。あれ? ない?

私、斗真で登録してたっけ?

と…と…。やっぱりない…。

…なんかアドレス帳に違和感。

もしかして…

も…桃越先輩のアドレスもない。

他にも同級生の守部くんとか北城くんとか、数少ない男子のアドレスが全て消えてる。

逢坂くんのアドレスだけがちゃんとある。

これはもしかして…。

逢坂くんにメッセを送る。


送信「もしかして昨日わたしのスマホ見た?」

返信「見たよ。ついでにアドレス帳の整理もしておいたよ」


……。

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