第3章 本当の彼、本当の私(R18)
私が身に付けているものはキャミとパンツだけになってしまった。
心細くて…涙が出てくる。
「あ…ナコちゃん…。どうしたの? 大丈夫だよ。よしよし…」
彼が私の身体をそっと抱いて、髪を撫でる。
「やだ…。こわい…こわいよぅ…。ぐすっ」
「怖くないよ。ナコちゃんが嫌なことは絶対にしないから…。安心して?」
「うっ…うぅ…ぐすっ…ぐすん…」
彼が再び、私の身体をそっと押し倒し、寝かせる。
ブラを外された胸が心細くて、なんとなく手を前に置く。
上を見ると、彼が私をじっと見下ろしてる。
彼が口を開く。
「ナコちゃんが…僕のベッドに…」
「……」
…こわいよぅ。
私はまた涙が出てくる。
「涙が…」
そうつぶやいて、彼が私の目元の涙を舌でなめる。
うぅ…キモイよぅ…。
彼の手が私の頬にそっと触れる。
臨海公園でキスしたときみたいに。
あのときはすごく嬉しかったけど…今は…。
彼が私にそっとキスする。
……。
そっと唇が離される。
彼の顔を近くで見る。
「……」
「ん? なに?」
じっと見てる私に気づいた彼が優しく尋ねる。
「えっ…。あっ…ううん…なにも…」
私は答える。
かっこいいと思ってしまった…。
でも…部屋にいっぱい貼ってある私の写真が目に入って思い直す。