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文芸部×チア部

第13章 みつけて(R18)


女子同士だとこういうの見て結構盛り上がるけど、男子はそれほど面白くないのかもね。

「ここにも…」

小学校の運動会の写真を指差し、彼がつぶやく。

「え?」

私は彼が指差す男の子を見てみる。

「あぁ、と…如月くんだね」

「僕の知らないナコを…如月斗真は知っているんだね。まだ君の中に僕が存在しない世界の…」

「ふふ、小さい如月くんにヤキモチやいてるの?」

私はなるべく冗談ぽく言ってみる。

「そう…僕は嫉妬している。
自分にはどうしたって手に入らないもの…。小さい君との思い出…記憶…。それを持っている如月がどうしても憎い。
自分の中にこんな感情が生まれるなんて…君と出会って始めて知った。そしてそんな自分が情けない。
情けない僕にナコが愛想をつかすんじゃないかと思うとたまらなく怖いんだ…」

寂しそうな顔で紘夢が打ち明ける。

「素直だね、紘夢。わたしはそんな紘夢が好き。わたししか知らない、弱くて情けない紘夢が愛しくてたまらないの。
わたしも紘夢に出会って、いろんな自分を発見したよ。
もっとみつけて。誰も知らない。わたしさえ知らない。紘夢だけのわたし…」

私は紘夢の頬に手を触れる。そして唇にキスする。



私のベッドで紘夢と裸で抱き合う。

「いつもナコが寝ているベッドでこんなこと…いいの…?」

彼が私の髪を撫でながらささやく。

「したいの。紘夢のぬくもりを、このベッドに刻み込んで。夜、眠るとき、わたしが寂しくないように」

「僕はいつでもナコのこと、見守っているよ」

彼が私の唇に唇をつける。

私は彼の唇にそっと舌を差し込む。

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