第11章 目の前のことが知りたいの(R18)
「無理しなくていいよ」
彼が優しく言う。
「え…」
私はギュッと閉じた目を開く。
「僕は…ナコが気持ちよかったら嬉しいけど…無理して欲しくないから。でも、ナコが僕を喜ばせようとしてくれるのはすごく嬉しい。ありがとう…」
彼の優しい言葉に涙が出そうになる。
わたし、なんか…焦りすぎてたのかも…。
「紘夢ぅ…ごめんね…。でも、じっとしてるとじわじわ気持ちいいのはホント…」
「うん…僕も…気持ちいいよ。すごく」
「いきそうになったら動かしていいよ。痛くないから」
「そっか。うん…」
彼は私の唇にキスする。
優しく、優しく…。
本当に優しくて優しくて涙が出てくる。
「は…はぁ…はぁ…はぁ…」
気持ちよくて…私の下半身がプルプルする。
「あっ…気持ちいいぃ…ホントに…」
キスする唇のすき間から、ため息と声が漏れる。
「うん…わかる…」
一瞬、唇を離して彼がつぶやく。
バレてるんだね、全部。
わたしの身体も…わたしの気持ちも…。
「紘夢…好き…」
私がそう言うと、彼はにっこり微笑んだ。
やっぱり、知ってるんだ。
「あぁ…もうだめ。少し我慢してね…」
彼が私の唇にチュッとキスする。
そして、ゆっくりと下半身を動かす。
「んっ…あん…」
私の唇から喘ぎ声まじりのため息が漏れる。
激しく私の心と身体が揺さぶられる。
「はぁはぁ…あっ…」
彼が私の身体をぎゅうって抱きしめると、私の身体全体が幸せに包まれる…。