第11章 目の前のことが知りたいの(R18)
彼が私をベッドにそっと寝かせてくれる。
彼の指がブラウスのボタンを上から順に外す。
ああん、ドキドキする。
脱がされるのってやっぱドキドキする。
すでに息がはぁはぁしちゃう。恥ずかしい。
私をこんなにエッチな子にしたのは紘夢なのに、どうして紘夢はそんなに涼しい顔をしてるの…?
「ねぇ、紘夢…」
「ん?」
「お昼休みにわたし、桃越先輩と話してたの見てどう思った?」
「んー…それは正直に答えたほうがいいのかな…」
「うん。紘夢の気持ちが知りたい」
彼は顎の下に手を置いて少し考えて、口を開く。
「憎しみの業火に焼かれるようだったよ」
「んー…ごめん。意味がわからない…」
「嫉妬したってことだよ」
彼がちょっと笑いながら答える。
「全然、そんなふうに見えなかった」
私は唇をとがらせて言う。
「おかしいね。いつも、ナコはくだらないヤキモチやくな、もっと自分に自信を持て、って言ってくれるのに」
「そうだけど…」
「もしかして、ナコ、僕のことが好きなの?」
彼が少し悪戯っぽく微笑んで言う。
「知ってるくせに…」
「知っていても、改めて感じるととても嬉しいね。僕も…ナコのことが好きだよ。すごく…」
彼の唇が再び私の唇を塞ぐ。
嬉しい…。