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Blue Moon☆うたのプリンスさま♪

第5章 青い月。


誰もいない静かな湖畔に
少年はわかっていながらも落胆し、

空を見つめる。
空には大きな青みがかった満月が輝いている。

ふと、
懐かしい歌声が湖畔に響きわたる。

ロボットの少女だった。

彼女は彼の方へゆっくり歩み寄る。

少年は驚き、彼女を見つめる。

「ただいま。」
彼女は笑顔でそう言う。

「…おかえり。」

少年は彼女にそう声を掛けると、
二人はゆっくりと目を閉じ、
キスをする。


このシーンを撮影するのは
今となってはすごく簡単だった。

シーンの撮影を終えると、
スタッフ全員が立ち上がり、
拍手をしてくれた。

「二人とも、お疲れ様!よかったよ!」

監督が、私たちに花束を渡してくれた。

「ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」

二人で精一杯のお辞儀をすると、
目を合わせて笑った。

これで映画の撮影が終わった。


なんだか寂しいようで嬉しいようで…
すごく複雑だった。

でも、この撮影が終わっても
私と美風さんは一緒に居れる。

そう思うと…
素直にクランクアップを喜べた。


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