第5章 青い月。

｢ねぇ、柚子。｣

｢ん？｣


｢愛してるよ。｣

｢…うん。｣


美風藍は私をぎゅっと強く抱きしめる。


｢柚子は？｣


｢…愛してるよ。｣

恥ずかしくて小さな声でそういうと、
美風さんは私の頭を優しく撫でた。

｢大変よくできました。｣

｢うん。｣


｢次は今年だよ。｣

｢え？何が。｣


｢ブルームーン。｣
｢そっか。見に行こうか。｣


｢約束ね。｣
｢ん。約束。｣



これから何があるかわからない。

でも、
きっときっとずっと一緒に居る。

青い月の
約束。


=fin=