第3章 不調。
美風さんは部屋に入ると、
周りをキョロキョロと見渡した。
「す、すいません。狭い部屋で。」
「へ?何で謝るの?僕は別に何も言ってないけど…。」
美風さんは不思議そうにこちらを見た。
「そ、そうですよね…あ!お茶とお菓子持ってきます!」
私は急いでキッチンへ向かった。
紅茶と偶然冷蔵庫に入っていた、
シュークリームを出す事にした。
部屋に戻ると、
ちょこんと美風さんは座っていた。
「あ、あの、つまらないものしかないですけど…」
私が紅茶とシュークリームを出すと、
美風さんは「ありがとう」と呟いた。
「これはシュークリームだね。僕はこれの食べ方をちゃんと知ってるよ。」
美風さんはニコっと笑った。
たまに不思議なことを言う人だなぁ。
天然なんだろうか。
私はそんな事を思いながら
彼を見つめる。
美風さんは
得意気にパクっとシュークリームを頬張る。
「んん!」
中からクリームが飛び出し、
美風さんは不満気な顔をした。
私はすぐにティッシュを渡す。
美風さんはティッシュを受け取った。