第3章 不調。
「あ、ご、ごめんなさい!ち、違うんですっ!」
私は必死で弁解する。
が、美風さんはそんな私を不思議そうに見つめる。
「ご、ごめんなさい!きょ、今日はこれで失礼しますね!ま、またスケジュール連絡します!!!じゃ!!!」
そう言って私はスタジオを飛び出した。
「ちょ!柚子!?」
美風さんが後ろから呼ぶ声が聞こえたが、
私は振り向かずに
アパートまで帰った。
部屋につくと
脱力してしまう。
走ったからか、
恋からか…
胸がドキドキとものすごく速く動いて、
胸がぎゅっと苦しくなる。
"ピンポーン"
部屋のインターホンがなる。
私はドアを開ける。
「あ…ごめん。」
そこには美風藍が立っていた。
「み、美風さん!?///」
「ご、ごめん!僕もよくわからないんだけど…追いかけなきゃって思って…」
心なしか美風さんの顔も赤くなっているように見えた。
「へ!?あ…えっと…あ、あがってください!」
「う、うん。お邪魔します。」
美風さんが私の部屋へと足を踏み入れた。
緊張からか
汗が吹き出るようだった。