第2章 初めてのキス。
ゲームを進めていき、
私が選ぶ選択肢に、美風さんは毎回質問をしてきた。
私がその質問に答えると、
美風さんは不思議そうにしていた。
「…この機械はすごいね。僕よりもずっと感情を理解してる。」
美風さんはボソっと呟いた。
「機械っていうか…ゲームを作った人がよく理解してるんじゃないんですかね?」
「ねぇ、そのゲームやってみたい。」
私は美風さんにゲームを渡した。
美風さんは物語を読みながら
選択肢を選んでいく。
結果、お友達ENDに終わってしまった。
美風さんは不満そうだった。
「ねぇ、君はどうして正しい選択肢がわかるの?」
「んー…私だったら…こうかなって思うからですかね?」
私がそういうと
美風さんは「ふーん」と言った。
「ねぇ、このゲーム貸してくれる?」
美風さんは私をじっと見た。
「はい。」
私が頷くと、美風さんは笑った。
「それでお願いがあるんだけど、僕がこのゲームをやってその選択肢を選ぶ理由と考察をまとめるから君が正しいか評価してくれるかな?」
「…へ!?」
「もちろん。それだけだと、君だけに利がないから僕は君にロボットについての知識、演技指導をするから。どう?お互いに利益あるでしょ?」
美風さんは真顔でそう言った。