第5章 理事長と対面
パンっと昴が手を打ち場をしめるため視線を集めた。
「では木下雪に関する公開情報は聖西院学園生徒会執行部所属2年生。戦闘S・支援S・技術A・回復Aとする。」
雪を除く全員は先ほどの敬礼をし「はい。」と返事をした。
「そうそう。朝早く呼び出したのにも理由があってね。善は急げ。今日から登校してもらうから。」
「え。」
「美鈴、持ってきて。」
「はい。」
一旦部屋から出た美鈴はすぐに戻ってきてそこに新しい制服があった。
「生徒会執行部用の制服だ。」
「作り違うのですか?」
「執行部だけ特別にね。」
手に渡ったのは智明たちと同じ色合いの制服だった。
確かに翔は黒い制服を着ているから区別しているみたいだった。
「智明たちって執行部なの?」
先ほどから疑問だったことを聞けば一瞬キョトンとされた。
「そっか、これも話してなかったか。昨日の寮は生徒会執行部専用の寮だから零が執行部じゃない雪を入れるのを嫌がってたんだ。」
「そっか、すごいね。」
専用の寮に専用の制服。
扱いがまるで別格だ。