第5章 理事長と対面
「----て、朝だよ、起きて!」
翌日。
カーテンが閉められ太陽の光が入らない部屋で智明は雪を起こしていた。
きちんと肩まで布団を被った雪は昨日の疲れが抜けていないのか未だ微動だにしない。
「雪、零が怒る前に起きてって!」
「ん、んんぅ。」
無防備な声を呟きながら雪は智明に背を向けるように寝返りをうつ。
「・・・、そんな声だしてもダメだよ、雪!」
うろたえながらも懸命に智明は声をかける。
「せ~んぱいっ・・・ってあれ?」
「悠か。雪起きねぇわ。」
「ふぅん。でも兄さんがもう待てないよ。」
「だよなー。」
困ったように頬をかく智明を横目に悠が雪に近づく。
「雪先輩、おっはよーございま・・・す?」
声を掛けながら智明が制止する間も無く雪の掛け布団を剥ぎ取る。
が、下着姿にキャミソールだけ身に着けた雪に2人して言葉を失う。