第4章 立場と強さ
学園の中にある建物の一つである学生寮には中・高等部合わせた全校生徒+教師などで千人以上が暮らしている。
その学生寮と少し離れたところにある一軒家が智明や零たちが暮らしている寮だった。
日は暮れた所で零は帰宅した。
「零・・・。」
神妙な顔をした智明に迎えられてリビングに入る。
「お邪魔しています。」
中には問題の少女と悠、それに気難しい表情の美鈴もいた。
「西條くん。いきなり上がり込んでごめんなさい。」
「いえ、急を要する件なのでしょう。」
美鈴は静かに頷くと雪を見る。
「あの、私席外したほうが良いですか?」
「いいえ、これから話すのはあなたのチェック結果だから聞いて欲しい。」
「チェック?」
「勝手とは思いましたが、雪ちゃんのチェックを三項目しました。」
美鈴は腕につけている機会をいじり画面を表示する。
「っ!?」
零と悠が2人揃って目を疑った。
智明だけは先に結果を知っていたので静かに画面を見ていた。
雪は見てもよく分からず首を傾げる。
各々の反応を見ながら美鈴は画面を増やしていく。