第4章 立場と強さ
雪はズッと鼻をすすりながら顔を上げれずにいた。
やってしまった。
雪の頭で咄嗟に思ったことだった。
またしてもよくわからないままレガンスを使いまして、教室を大破するなど・・・。
雪は青い顔をしながら何か話さねばと顔を上げた。
すると目の前の零が目を大きく見開いた。
「青い・・・。」
「っす、すみません!」
雪は顔色を指摘されたと思い反射的に頭を下げた。
が、下げた視界の中で零の頭上が見えた。
彼が自分に向かって床に膝を立て右肩に拳を乗せ頭を下げているのだ。
「っっえ?」
思わず後ろに一歩足が引いた。
何?
零の後ろを見れば一緒に居た女性と少年まで零と同じく頭を垂れていた。
「数々の非礼、申し訳ありませんでした。確かにその青さはラーチアの証というべきものです。」
雪はなるほど、と頷いた。
さっきのくっしゃみと同時にレガンスが発動し、それに伴い私の瞳が青くなったんだ。