第3章 GINOとLEGANCE
智明は部屋に表示されている時計を確認する。
思ったよりも時間をとりすぎていた。
「次はこの先のことについて話そう。正直、ラーチアということを隠すことは難しい。」
「どうしてですか?」
「ラーチアには3つの証がある。恐らく、フィールが君に与えているはずだ。」
そういえば契約のときに言っていたかも。
「ラーチアの証は3つ。金の髪と青い瞳、純白の翼。」
聞いてすぐにフィールが思いついた。
彼の風貌と完全一致している。
「気づいたかな。フィールは初代ラーチアでありジールの創造者でもある。それと、後で触れるけど・・・。」
智明は帽子をソッと外した。
サラリと短めの金髪が揺れる。
「金の髪・・・?」
「俺はフィールと契約を結んでいる。内容は言えないけどこの髪はその証拠。ラーチアに憧れて自染めする人もいるから珍しくはないんだけど俺のは自然現象だから。」
「私も金色になるんですか?」
「なるだろうね。けど、今なっていないってことは条件があるはずだからしばらく大丈夫だよ。で、さっきレガンス使ったじゃん?」
「はい。」
「その時確認したんだけど瞳の色、青になってた。」
「!!」
雪は反射的に自分の目元に手を当てた。