第3章 GINOとLEGANCE
ん?ってことは・・・。
「私はどこの土地と適合するのですか?」
「恐らく、全エリアだろうね。」
「え?」
「ラーチアはエリアに縛られないから。」
「へぇー。そ、う・・・?」
ラーチアは土地に縛られない。
私は全エリアに縛られない。
「えーっと、それって私がラーチアってこと・・・なわけないですよね~?」
「いんや、君はラーチアだよ。」
「ええええ!!?」
「っし!」
智明に口を押さえられコクコクと雪は頷く。
確認のために問いかけたらあっさり固定された。
ジールの伝説の神使い。
そんな重大かつ特別な立ち位置なの?私・・・。
「ただ、しばらくは回りに黙っていて欲しい。」
「しばらくですか?」
「そう。君がジールやレガンスのことについて知って、ラーチアとしての使命を理解し果たせるようになるまで俺以外に知られないで。」
よく分からないが彼の言い分はもっともだろう。
知恵や覚悟がない者に背負える役割ではないと雪は感じた。
「私も同意見です。今の状態で周りを騒がすのは得策でないと思います。」
智明は雪の言葉に頷く。