第3章 GINOとLEGANCE
雪がフィールと契約を交わし終えた同時刻。
ジーノの世界のある学校。
少し薄暗い部屋の中、三人の男子学生と一人の女教師が一つのモニター画面を神妙な顔つきで見ていた。
「どんどん反応が強くなってる!」
1番若そうな男が焦った声をだす。
「どうして学院のこんな入り込んだ場所で?どうやって…。」
女教師も独り言のように疑問を零す。
「先生はモニタリングを続けて下さい。捕獲対処に間違いありません。行くぞ。」
目がつり上がった男はモニターから目を離し部屋から出て行く。
年下の男も後に続き出た。
一人、帽子を深めに被った男だけが動き出せずにモニターを見続けていた。
「先輩?」
年下の男がドアから顔を出し声をかけると、帽子を被った男は弾かれたように顔を上げ、部屋を出た。