第2章 フィールと契約
フィールは雪の前に手をグーにして出してゆっくり開いていった。
フィールの手から光が溢れ、透明感のある球体に不思議な模様が描かれているものが出てきた。
「綺麗…。」
「これは雪のREGANSEだよ。」
「レガンス?」
「さっき言った特殊能力、魔法の類みたいなのをジーノではレガンスって呼んでいるんだ。」
雪は惹きつけられるように光輝くレガンスを見つめる。
「詳しいことは省くけどジーノではこれを駆使して争いが起きている。だから、これなしで雪をジーノに行かせるわけにはいかない。」
「・・・別にジーノじゃなくて地球に返してくれればいいのに。」
「それは尚更無理だね。」
雪はムーっとフィールを睨み辺りを渡す。
「なら、ココは何処?地球でもジーノでもないのよね?」
「んー、此処は…契約の場です。」
「契約?私とフィールがするの?」
フィールは若干気まずそうに頷いた。