第1章 タイムスリップ
遅めの夕食を摂りながらみんなで話をした結果、
私はタイムスリップをしたという結果になった。
かごめも私と同じ時代からこの戦国の世に通っているのだという。
妖怪、奈落、四魂の魂…
いろんな話を聞いたがいまいちピンとこない。
自分には無縁な話だと思いつつ、
かごめが次に言うことには、
「それで李衣ちゃんは現代への帰り方わかる?」
これを聞かれたときの私は、かのムンクの書いた叫びという絵と同じ顔をしていたと思う。
「わ、わからない…」
私は壁に吸い込まれ、ご神木の近くに落ちていたらしいが…
まったくわからない。
「それじゃあさ、私たちと一緒に旅しようよ!」
そそそそそんなめっそうもない!!!
足を引っ張るのなんて御免だ!!!
仲間にはあとふたり人間がいるらしいが、
みんな戦いに特化しているという。
わたしなんて…
「大丈夫大丈夫!犬夜叉が守ってくれるから!」
そういいながら犬耳の男の子の肩をぺしぺしと叩く。
犬夜叉…犬夜叉というのか。
当の犬夜叉は聞こえないふりをしているようだが。
「じゃあ、お言葉に甘えて…お願いします。」
こうしてとりあえず現代への帰り方が見つかるまで、
犬夜叉御一行と行動を共にすることに決まった。